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インスペクション(建物調査)現場実例にみる建物のチェックポイント7

2007.3.14

何回かにわたって、インスペクション(建物調査) の実例をご紹介しながら、一戸建ての建物についてチェックポイントをお伝えしてきました。今回からは、中古住宅を見学に行った際に「建物以外」で見ておくべきポイントをお伝えしていきましょう。

まず重要なのが「道路」。中古住宅が建っている敷地(土地)と道路との関係です。 何がどう重要なのか。どこを見ればいいのか。簡単に説明しておきましょう。


1.道路に「窪み」や「陥没」はないか

sumai.jpgはじめに、敷地の前の道路をざっと眺めてみます。前面道路が平らで、「窪み」や「陥没」はないかどうか。へこんでいるところには雨が降った後に水が溜まり、歩きにくくなってしまう可能性があります。 また道路が陥没しているということは、周辺の地盤が弱いか、あるいは、道路の工事のやり方がよくないのかといった原因も考えられます。注意が必要ですね。


2.道路幅は何メートルあるか

前面道路の幅はどのくらいありますか?現地に行く際には、メジャーなどで実際に測ってみましょう。 建築基準法では、建物は原則として「4メートル以上の道路に2メートル以上接していないと建てることができない」と定められています。すでに家が建っている中古住宅の場合でもこの接道義務を満たしていないものがあり、そのままでは建て替えができないのです。

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道路の幅を測る際は、L字溝やU字溝の外側から外側までで測ります。

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もし道路幅が4メートル以下だった場合、道路の中心線から2メートルのところまで敷地を後退させなければなりません。つまり、「土地の面積がその分削られてしまう」ということ。これを道路の「セットバック」といいます。 「建てられる建物の大きさ」つまり容積率は、このセットバック後の大きさで計算することになっています。そのためセットバックがある場合には、建てられる建物の大きさも小さくなるのです。

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ここでの注意点は、道路の中心とはあくまでも「原道の中心」だということ。そこで、「道路の中心はどこなのか」が問題です。例えば道路幅が3メートルの場合、50センチずつ下がればいいのかというとそうではありません。原道の中心がずれている可能性もあるためです。また地域によっては、道路幅4メートルではなく、6メートル必要などの場合もあります。

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※原道の位置や必要道路幅の調査方法:

(1)市区町村役場の「道路管理課」「建築指導課」などで簡単に調べられます。

(2)周辺にセットバック済みの土地があれば、目安にもなります。

3.道路は公道か私道か

最後は道路の種類です。前面道路は「公道」なのか、「私道」なのかを確認しましょう。

国道/県道/市区町村道など「公道」の場合、道路はそれぞれの自治体が管理するため、道路の修繕などは自治体が行います。
一方「私道」は、あくまでも個人の持ち物。道路の管理や修繕などは所有者が行ないます。また建て替えをする際には、道路所有者の全員の同意が必要。前面道路が私道の土地を買う場合、道路所有者全員の合意(印鑑証明と掘削・道路通行・掘削の承諾書をもらうこと)を契約の条件とし、契約書の特約として記載しておきましょう。

「割安な中古住宅を見つけたのですが」とさくら事務所を訪れた方が持ち込んだ物件は、道路の要件を満たしていないため、建て替えができないものだったケースもあります。

なお、道路に関することは例外規定なども多くあり、すべてがこの通りではありません。理解しづらいケースなどは、不動産コンサルタントなどの専門家に相談するとよいでしょう。


次回も引き続き、建物周辺の見方について解説していきます。


長嶋 修さん

長嶋 修(ながしま おさむ)

・株式会社さくら事務所 取締役会長
・さくら不動産アカデミー校長
・経済産業省 住宅産業関連ニュービジネス支援策検討委員会委員

不動産デベロッパー支店長として、幅広く不動産売買業務全般に携わる中で、業界の不透明な慣行、販売手法や哲学に疑問を感じるように。
一般ユーザーにとって、“本当に安心できる不動産取引・不動産業界が真にあるべき姿”を模索するうち、“購入者のみの立場に立つ不動産のプロフェッショナル”が必要であると確信、起業。1999年、不動産調査 さくら事務所(現 株式会社さくら事務所)設立。
以降、様々な活動を通じて“購入者のみの立場に立つ、完全独立系不動産コンサルタント”としての地位を築く。
マイホーム購入・不動産投資の第一人者として、著書、マスコミ掲載・出演、セミナー・講演等実績多数。
・国土交通大臣認定 不動産コンサルティング技能登録 (1)23626号 ・宅地建物取引主任者

不動産の達人 株式会社さくら事務所
http://www.sakurajimusyo.com/ 不動産情報図書館 『不動産市場最前線』 http://www.ikizama-kaigi.com/blog/

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