損害保険の選び方

意外と知らない損害保険の事をFPがわかりやすく解説します。

車検時に契約する自賠責保険は何のため?

2007.2.13

photo2月、3月というのは最も自動車の車検を迎える車が多い季節になります。車検の時に必ず自賠責保険に加入しなくていけませんが、自賠責保険は一体何のために加入するかご存知でしょうか? 車検を受ける前にこの点について確認しておきましょう。

自動車保険はよく(1)強制保険と(2)任意保険。2つの保険に加入しなくてはいけないといわれております。強制保険とは自賠責保険のことを意味しております。この自賠責保険は「自動車損害賠償保障法(自賠法)」によって、公道を走る全ての自動車(自衛隊・国連軍等を除く)に対して加入を義務付けております。よって、強制保険と言われるようになったのです。では、この一体何を目的にして加入するものなのでしょうか。


自賠責保険の加入目的

自賠責保険の目的は“対人賠償”のみとなっております。つまり、相手に死亡・ケガをさせて初めて保険金がおりるものなのです。ここで気をつけて頂きたいのが、この自賠責保険だけでは相手の財物に対する賠償“対物賠償”は一切されないのです。


自賠責保険の補償金額

自賠責保険に加入します。さて、事故を起こしたときに保険金がいくら支払われるでしょうか。先ほども申し上げましたが、自賠責保険はあくまでも対人賠償を目的としております。一人当たりの補償限度額を示したものが下記の表となります。ここで考えて頂きたいのが、相手をケガさせても治療費としては120万円しかでないのです。万が一事故相手が集中治療室などに入る大きな事故を起こしたと考えてください。一体どうやって補償をしますか!? その足りない部分をカバーするのが任意保険となるのです。


  損害の範囲 支払限度額
死亡 葬儀費 3,000万円
逸失利益
慰謝料(本人・遺族)
後遺障害 逸失利益 1級4,000万円~14級75万円
慰謝料等
死亡に至るまでの傷害 治療費等 120万円
休業損害
慰謝料
傷害 治療費等 120万円
休業損害
慰謝料


自賠責保険の保険料

車検を迎えるごとに保険料が高くなっていると感じませんか。実はここにも小泉改革の影響があったのです。自家用普通乗用車の例で保険料推移を見てみましょう。

・平成14年度~16年度  27,630円
・平成17年度 29,780円
・平成18年度 30,680円


平成13年度までは自賠責保険の保険料は(1)政府から再保険並びに(2)契約者負担で成り立っていたのです。ところが、平成14年度の制度改正に伴い政府の再保険部分を無くすことになり、そして平成19年度までは今までの累積運用益を値上がり部分にあてがう事になったのです。


自賠責保険の契約会社は

自賠責保険は、どこの保険会社に契約しても何も変わりません。また、自賠責共済であっても全く補償内容は同じものとなります。よく、自動車保険と自賠責保険は同じところに契約した方がいいという話がありますが、補償を受ける上では支障は一切ありません。また、保険料・掛金に関してもどの保険会社で契約しても変わることは一切ありません。


photoさて、車検を受ける前に自賠責保険は一体何のために加入するかご納得をいただけたでしょうか。自賠責保険の加入は国の法律で義務付けられており、それに違反した場合は1年以下の懲役又は50万円以下の罰金に処せられるほか、免許の点数が6点減点となります。自賠責保険は万が一の際、少しでも被害者が泣き寝入りしなくてもいいようにできた日本が誇れる保険制度だと思います。


この自賠責保険については重要事項説明書等で補償内容を詳しく確認できます。ほとんどの方が車検証入れに入れたままだと思いますので、車の中で時間がある時に確認をしてみてください。


車検シーズンが始まる前に“自賠責保険”についてお伝えいたしました。

飯野 拓哉(イイノ タクヤ)

飯野 拓哉(イイノ タクヤ)

SBIホールディングス(株)の自動車保険一括見積もり請求サイト「保険の窓口インズウェブ」の運営に従事。
ファイナンシャル・プランナー。

自動車保険一括見積もり / インズウェブ

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