コラム:育児

認可外保育所とその他の子育て施設

2005.12.14

前回は幼稚園保育園の違いについてでしたが、今回は認可外保育所やその他の子育て施設についていくつかご紹介します。

認可外保育所とは

その名前のとおり、認可されていない保育所ということになります。
じゃあそもそも認可って何だろう?

「乳幼児の保育業務を目的とする施設で、施設の構造、保育士の数など厚生労働省が定める基準を満たし、児童福祉法に基づく施設の設置認可を受けているもの」を認可保育所といいます。

分かりやすいところで保育士の数を見てみましょう。国の基準では保育士一人当たりの子どもの数は以下のようになっています。(各市区町村によって数は違います)

0歳児 3人
1~2歳児 6人
3歳児 20人
4~5歳児 30人

0歳児のクラスに子どもが6人いればクラスを担当する保育士は2名ということになります。
逆に0歳児の担当保育士が2名しかいない場合はひとつの園で0歳児は6名しか預かれないということになります。
これが多くの待機児が生まれる原因の1つです。

認可外というのは「これらの条件が満たされていません」ということになります。
保育士の数が少ない、保育するスペースが狭いなど子どもにとっても条件の良くないところも少なくありません。

そのような中、特殊な保育の形態のために認可が下りないという場合もあります。
例えば給食はすべて自然食品をつかう、個性的な保育をしたいなどという場合です。また、小さい保育施設でゆったり子どもを預かると施設もあります。

しかし、残念ですが、利益ばかりを追求する経営者もいます。少し前になりますが、ベッドに2人の子どもを寝かせていて、寝返りをうった子どもの下敷きになり、窒息死してしまうという事件もありました。ひとりでも多く子どもを預かれば、それは収益に結びつきますので、このような事件が起きたのだと考えられます。

認可外保育所の場合は認可保育所と違い、補助金が少ししか出ませんので、預けている人の自己負担額がかなり多くなります。(施設によっては、国や職場から補助が出ているところもあります)

その他の子育て支援施設

認可外保育所には保育室、駅型保育所、職場に併設している企業内保育所、ベビーホテルなどが含まれます。

待機時の解消のために、これらの施設の必要性も高く、自治体によって一定以上の基準がクリアされれば補助金が出るところもあります。

東京都の場合は認証保育所という施設があり、認可保育所と、認可外保育所の間のような位置にあります。

東京都 福祉保健局 少子社会対策部 子育て支援課HP
認可保育所と認証保育所を比べて見ましょう。

認可保育所 認証保育所
0歳児保育 0歳児保育のない保育所あり 必ず実施
基準面積 0歳児 3.3m2/1人 0、1歳児 2.5m2/1人
開所時間 11時間を基本 13時間以上、二重保育の解消
利用者の周知 設置認可書を交付 認定書,適合証を掲示

認証保育所では待機時の多い、0歳児保育を必ず実施することや、保育時間も13時間となっています。基準も認可保育所ほどではありませんが、一定基準が決められており、預けるほうも安心ですね。

保育ママ制度

さて、今までは集団で行う保育所についてでしたが、少人数を預かる施設として保育ママ制度というのもあります。地域によっては家庭福祉委員などともいいます。

これは多くの自治体で取り入れています。自宅で少人数の子どもを預かってくれる制度です。家庭的な環境で子育てをしています。
各市区町村で違いはありますが、おおむね保育ママになる資格として、保育士、看護師、教員などの資格を有し現に養育している6歳未満の子どもがいない、育児経験のある女性などとしてあります。専門家であり、自分の子どもを子育て中でないことがポイントです。

市区町村 対象児 保育時間
千葉市 3ヶ月~3歳 8時~17時
文京区 生後5週間~3歳未満 7時30分~5時30分(うち8時間)
武蔵野市 生後43日~3歳未満 8時30分~5時00分
横須賀市 産休明け~3歳未満 7時~18時(うち8時間)

ひとりの保育ママが預かる子どもの数は2~3名と、家庭的な保育が期待できます。
ところが密室保育にもなりやすく、記憶に新しいところでは世田谷区の保育ママが子どもを揺さぶり重症を負わせてしまったと悲しいニュースもありました。
(乳児の場合は、頭蓋骨、脳が安定していないため、長時間揺さぶると脳に障害が出ることがあります)

認可外保育所にしても、保育ママにしても、子どもを育てる上で欠かせない存在であることは間違いありません。

情報を多く集めたり、自分の目で確かめたり、安心して預けられる場所を探してくださいね。

次回は、その他の保育施設に関連する、専業主婦でも利用できる子育て施設や制度についてです。

中島智美さん

中島智美(なかじま ともみ)

公立保育園、幼稚園勤務を経て、現在は独立してファナンシャル・プランナーをしています。自分も二人の子どもがいますが、子どもにとってもなかなか大変な世の中になってきました。今まではいい大学に進学して、有名な会社に就職すれば、退職金をもらい、年金をもらって老後の生活も安心でした。
ところが自己責任という名のもと、私たちは今までのように国や会社に頼っていくことができなくなりつつあります。そんなときに役に立つのは、生きていくための知識です。
ここでは子育てコラムを担当しますので、各自治体の子育て情報をいろいろな視点から(FPとして、母親として、現場で働いていた経験も交えて)書いていきたいと思っています。どうぞ末永くよろしくお願いいたします。

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