コラム:育児

子どもに働くということをどのように伝えますか?

2006.10. 3

今年の5月29日の日経新聞(朝刊)に「なぜ働くのか」という記事がありました。
それを見て考えさせられることがたくさんありました。

例えば記事の中でリッチモンド大学教授のジョアン・キウーラさんは、
「昔は仕事をこなしさえすれば職を失うことはなかった。でも今では仕事ができても失職することが珍しくありません。仕事をうまくやれば雇用を続けようという社会契約は過去のものです」

そうなのです。少し前の日本は終身雇用で、年功序列で、いい会社に入れば日々の生活も安定していましたし、老後の生活もしっかり会社と国で面倒をみてくれていたのです。

ところが今では定年まで同じ会社に勤め続ける人はどれくらいなのでしょうか。 会社自体が自分の定年まであるかどうか分からないということもあります。

これから日本は少子高齢化にますます拍車がかかります。となると、人口は減り、消費が減り、多くの会社が日本人の消費に支えられていますから、それがどんどん小さい市場になるということですよね。

以前ニート問題で学生向けに講演をしてくださいという依頼を受けたことがあります。FPとしてライフプランを立てることの重要性を学生に教えてくださいということでした。

実際に講座をして思ったのは、学生の方は先の不安がいっぱいなのだということでした。 かっこよく仕事をする大人が減ってしまったのかもしれませんね。 また働く大人たちも不安がいっぱいで自分の働き方に自信が持てないのかもしれません。

新聞の中にもうひとつおもしろいことが書いてありました。先のジョアン・キウーラさんです。

「ありと、キリギリスと、ミツバチは人生に対する3つのアプローチをしている ありは勤勉、キリギリスは怠惰、ミツバチはありのように働き、キリギリスのように楽しむ」

さらに、「ありは確かに働き者に違いありませんが、それは他人や社会のためではありません、ミツバチは他人の役に立つものを作ることに意味を見いだし、他人から感謝されています今日ではミツバチの生き方にこそCSR(社会的責任)の理想型をみることができるかもしれません。」

今まで私たちは働くことの例えに「あり」と「キリギリス」しかありませんでしたが、新しい「はち」これが働くということのとても分かりやすい例えになります。 ありのように働き、キリギリスのように楽しみ、そして他人の役に立つものを作る(サービスをする)

これが今後の新しい働き方ではないかと思います。

さて子供向けに新しい施設ができたのをご存知でしょうか
まさに今2006年10月に「キッザニア東京」
http://www.kidzania.jp/

ここは2歳から12歳までの子どもを対象とした仕事や社会の仕組みを体験できる施設です。
消防士、キャビンアテンダント、モデル、医者、警察官、など70種類以上の仕事を体験できることになっています。
また徹底して入場制限をしていて、子ども一人あたり、大人は1人しか入場できません。
(ただし両親の場合は子ども1人に2人入場できます)

ここで子どもは本物の道具を使い就労体験を積むことができます。
楽しいでしょうね。HPを見ているだけでもワクワクしてきます。

入場はすべて予約制ですのでしばらく混雑が予想されますので、入りにくいかもしれませんね。

以前「13歳のハローワーク」という本がベストセラーになりました。
子どもたちが目を輝かせて自分の好きな仕事をすることができるようになると、日本の未来もまだまだ捨てたものではないかも知れませんね。

働くことに夢や希望を持てる子どもたちがたくさん増えますように。

中島智美さん

中島智美(なかじま ともみ)

公立保育園、幼稚園勤務を経て、現在は独立してファナンシャル・プランナーをしています。自分も二人の子どもがいますが、子どもにとってもなかなか大変な世の中になってきました。今まではいい大学に進学して、有名な会社に就職すれば、退職金をもらい、年金をもらって老後の生活も安心でした。
ところが自己責任という名のもと、私たちは今までのように国や会社に頼っていくことができなくなりつつあります。そんなときに役に立つのは、生きていくための知識です。

ここでは子育てコラムを担当しますので、各自治体の子育て情報をいろいろな視点から(FPとして、母親として、現場で働いていた経験も交えて)書いていきたいと思っています。どうぞ末永くよろしくお願いいたします。

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